Styling log

　朝、シャッターに「お休みします。ごめんね。」という張り紙をはり、
ジョナサンでカレーを食しつつ、迎えを待つオリハシ。
外は、これでもか！と言わんばかりに快晴、ほんとにこれから台風が来るのか？と思わせる晴れっぷり。。。風がやたらと強いことが、ほのかに台風の前兆であるのだろう。
こりゃ、話が違うよ天気予報さん！
今日が天気が崩れるっていってたよね？
まぁ、いつもちょっとずつ、予報って外れるのである意味では当たっている。
明日は雨だな。。。と観念するオリハシ。
後部座席に、Natsukoさんを乗せ、到着した車のドライバーはウチのおじこ。（おじことは、富山の方言で、次男坊の意）
助手席に滑り込むオリハシ。
我が社の走行距離９万キロ近い四角いボルボは、「それじゃ、ぼちぼち行きますか」と言わんばかりに、その重たく老いた身体にむち打つように、「ボッボッッ」と唸りながら、府中街道に合流する。
ドライバーのおじこは、オリハシの倍くらいの体格。（背丈は同じくらいだ。）彼がいるだけで、涼しいはずの車内が、なぜか暑苦しい。
オリハシはウエスト２９インチであるが、おじこは３６インチ、
しかし、おじこは、「俺は３５インチだ！」と言ってはばからない。
つい先日も、彼はゴルフのプレイ中に、ウエスト８８センチのチノパンのお尻が破けてしまったのに。その言いぐさである。
しかも、それはストレッチ素材であったのにもかかわらず！だ。
チノパンは悲鳴を上げていたのだ。（Brand : Chaps \9345-）
ちなみに３６インチは約９１センチだ。
まあ、仕方ない。おじこが Nakool で買えるアイテムは年々激減する。
車内はラジオ（AM)流れていたが、ちょっと、ノリの良いヤツが聞きたいなぁ～と思いカセットテープを入れると（そうなのだ、四角いボルボにはCDも、MDもない。）おじこは無言で、「停止」を押し、AMラジオに戻す。
「俺はニッポン放送命なんだ。」と一言。
そう、兄たるもの、こんなことで腹を立ててはいけない。
日本にもこのようなおやじが、もとい、おじこが絶滅しちゃいけないからね。
苦笑しつつ、ニッポン放送「三宅裕司のカバー曲リクエスト」に耳を傾ける。
なかなか興味深い。。。素材が８０年代で、リメイクされたカバー曲がなんと多いことか！
ケツメイシがBOOWYを、パフィーがラッツ＆スターを、誰かが、「安全地帯と井上陽水のデュエット」曲を。。。別の誰かが、渡辺美里「My Revolution」を。。。HIPHOPだったり、Houseだったり、見事に「今」になっている。
でも、なんだか、どこか懐かしい。。。
それにしても、おじこは非常に、ふてぶてしく滑稽だ。
まあいい、今日は彼はドライバーなのだ。
こんなに晴れ上がった日でも、「ビール」飲めないんだから。とオリハシはほくそ笑む。
おじこのふてぶてしさ、生意気さ加減は今に始まったことではない。
もともと超体育会系なおじこなので、会社では「はい！」の返事とやりまっせ的にやりたくもない仕事をバリバリっと、かつ、愛嬌をもってこなしているのは想像するに難くない。
外っつらがいいのだ。
「まあ、いろいろ大変なんだろうな。」と察することが出来る。
オリハシは「自分の好き」を職としてるわけだから、そのサラリーマン的ストレスには、かなり寛容な態度で接しなければならないと常々考えている。
例えば、おじこがこう言いすてる。「それは、日本人的な考え方だ。」と。
オリハシは突っ込みをいれたくなる。
「おい、ちょっとまて！君は日本人じゃないのか？留学もしたことなく、
海外もハワイしか言ったことのないあなたが、いつからそんなアメリカナイズドされたんでしょうか？しかも日本の会社で。。。」
「さらに、君のその超体育会的、仕事っぷりは、どっからどう見ても代表的日本人だと思うんだけど。中道を行け！とお釈迦様もおっしゃってますよ。」と。
と突っ込みを入れたくなるが、そんなことは言わない。
「そうだよなぁ～」と同調してあげる。のだ。
府中街道は予想通り大渋滞、古風な体育会系代表的日本人おじこは、
裏道をまっしぐら、もちろん古風な四角いボルボにカーナビはない。
３時間はかかるか？と思われる道程、ハンドルをきしませながら、２時間ちょっとで到着する。
いつの間にか、ボル子になっていた。
「ふぅ、着いたわよ♪私に感謝しなさいよ。あとでかわいがってね。」
とでも言いたげに「くぅ～ん、くぅ～ん」と甘えた声を出していた。
ふと思う。
この車、オリハシより、おじこの方が似合うな、間違いない。