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2004年8月25日(水) 「L.V」から考える

オリハシの大学時代の友人であり、IT秘書であり、我が社の秘密諜報工作員、T. O氏が夏期休暇を利用して中国に行って来た。
なんでこんなときに中国?なんて思うのだが、中国人の友人がいるらしく
余裕な感じで、「行ってくるよ♪」と旅立っていった。
彼は世界各国に友人がいるので、ちょっと休暇ができるとフラッと旅立ってしまう。
それにつけこんで、何度か一緒に行こうとしているが、
なかなかオリハシ自身の予定と金策がくるしい。(今度は絶対に。。。)
で、旅立つ前は必ずNakool に寄ってくれるので、
オリハシはいろいろ頼み事をする。
「写真撮ってきて!」とか「ファッション雑誌買ってきて!」とか。。。
今回撮ってきたのが、これ↓
040825LVChina.jpg
これね、今度、上海にオープンするルイ・ヴィトンのお店の広告です。
上海には3.4店舗、ユニクロもあります。
T.O氏いわく
「ユニクロは日本の80%くらいの価格ですが、中国の一般の人が買うには高すぎるようです。一般庶民がお洒落出来るようになるにはまだ時間がかかりそう。」との報告。(全然、違う業界の人なのに。。。どこかのアパレルの人の言葉みたい。。。)
う~ん、やっぱり飛び抜けたお金持ちは「ルイ・ヴィトン」なのね。
どうも、渋谷ハチ公前の交差点に立ってるお兄ちゃんを思い出す。
茶髪で、浅黒くて、白のパンツ穿いて、黒の襟モノ着て(多分、バーバリorドルガバ)、
ネックレス。そして、腰にはルイ・ヴィトンの『ジェロニモス ダミエ』
代表的お兄系。。。
あまり大きな声では言えないが、その光景を見るたびに
「L.V」なんて絶対に持たないぞ!という渇望で満たされる。
という訳で、「私はちょっと違うのよ!」という紳士淑女、セレブな方々は
「L.V」の限定発売版とかそういう稀少性の高いモノを求めるわけだ。
これはオリハシがいつも言ってる「大草原の小さな家」行動。
大きなテーマの小さな事柄。その小さな事象が徐々に大きくなっていく。。。
どうしてこんな行動になるのだろうか?
心理学的に言うと、「同調行動」と「認知的不協和音」というものが関係してくる。
「同調行動」ってのは読んで字のごとく、ある程度みんなと同じ行動をとってしまう。こと。
なんで、そうなるか?
「L.V」のそのバッグが「本当にいいのか、どうなのか?」ということを
本当に突き詰めて調べていって納得して買おうとしたら、何年かかっても購入に至れない。
だからそこそこのところで、「同調行動」を起こす。
「ま、あいつがいいって言ってるんだら、高級ブランドだし間違いないでしょ!」ってわけだ。
しかし、潜在意識の中では、「認知的不協和音」、つまり、自分で納得したと思っていても、そうは思わない自分が意識下に必ずあるのだ。
だから人は「これいいんだよ!すごく!」と言って人に勧めちゃうんだね。
当然の事ながら、意識下にあるものはあると知っていても意識することは出来ない。
だから、商売人オリハシもこの呪縛から逃れられない。
つまり、意識下では「自分の仕入れたものがいいと思っても、そうは思わない自分」がいるわけだ。
「え?困るよ、オリハシさん、そんなんじゃ頼りないよ。」
「申し訳ない。オリハシも平凡な人間なんです。」
でも、オリハシは考える。
お客様である皆さまを安心させる方法は、考えられる限り今のところ、一つしかない。
まず、自分が着て、挑戦すること、経験すること。
自分が「同調」されること。を経験する
または、「同調」されない。という失敗を経験する。
その経験を蓄積すること。
これしかない。
そして、いいと思ってるモノでも、多分この人には合わないな。
と思うモノであれば、正直に別のモノを勧める(もちろん、怒られないようにね。)
この一連の作業に集約される。
「結局、商売は『人』なんだよ。」と数多くの先人たちから訓辞を受けたがそれが一体どういう理由に基づいているのか。。。?
という問いに答えてくれた人は今まで誰一人としていなかった。
だから自分で考えるしかなかった。
それはこれからも変わらない。
人間ってなんて滑稽で、愛すべきものなのだろうか?

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新丸子の写真館「写真道場」さんとのコラボレーション企画、CRS活動としての洋服ポスト・・・etc

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VOICE of nakoolistお客様の声

商店街にあるのに車が停車出来て(15:00-20:00は通行止め)、子供連れでもゆっくり自分の世界で洋服選べて、オリハシさんにコーディネートしてもらう。それは他店にないところです。妻の家族にもナクールの服は好評です!
川崎市川崎区、30代、自営業、M様