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2006年6月12日(月) 人はなぜ。。。

ワールドカップ初戦、そんな今宵、オリハシ日記を開くより早いトコ残業終わらせて帰ろう!というのがおおかただろうね。
でも、今宵もわたくしマイペースでやらせて頂きます。
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人はなぜ学歴にこだわるのか。
小田嶋隆
知恵の森文庫
光文社
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別に学歴の話をしたいわけじゃぁない。
オリハシの場合、この「学歴」を「ブランド」に置き換えて考察したかったわけです。はい。
著者の小田嶋さんの文章は切れ味鋭く、痛快です。
たまに「えぇ?」というところもあるけど、けっこう笑えたりもします。
職業柄、実際、ドキッとさせられた箇所が多い。
たとえば。。。
——-以下、抜粋です。——
世の中には自分の判断に自信を持てない人もいる。
そういう人々は、世間に流布している学歴ランキングを金科玉条の如くに尊重する。というよりも、彼らは、他人が決めたランキングでないと信用できない。
彼らにとって、「ランク」とは「世間の目」であったり、「公的機関によって認定された資格や成績」であったり、「値札のついたブランド」であったりする。
つまり、ほかならぬ自分自身の主観を信じることができない彼らにとって、「ランク」はあくまでも他人様との横並び意識の中で決定された受動的な基準なのである。
生まれてこの方、自分でランキングを作ることを学ばず(つまり、自分固有の価値観を持たず)、他人にランク付けされることだけに慣れてきた人々は、結局、他人に押しつけられた価値観の中に身を置いて自己認識をするほかに生きる術を持たない。
—————————-
ううっ!そっそれはっ!って思いません?
オリハシは「やばいな、これ。」と思いながら、ドキドキして読み進めました。
こう続きます。。。
—————————–
 で、彼らは「客観的な基準」に自らの判断を準拠させようとする。
 さてしかし、いま「客観」と書いたばかりだが、そんなものは実はこの世の中には実在しない。
 われわれが客観だと思っているのは「他人の主観」に過ぎなかったりする。で、その他人の主観の実態はというと「世間の評判」であったりするわけで、その際たるものが、ブランドとしての学歴だ。彼らが信じているのは、いわば「他観」である。
—————————–
よく言われるのは
「オリハシさん、どうしてそんなに自信があるんですか?」という問い。
(特に20代前半から中盤のかたに言われる。)
実はあんまり自信ないんです。と言ってもあまり信じて頂けない。
そりゃそうだ、あまりに自信なさげな無名ショップからさ、他にどこが取り扱ってるか分からないような服なんて買いたくないよね。
だけどさ、例えば「オレは昔、ここで修業していたんだ!」
「だから、オレの料理はうまいんだ!」というようなことを豪語されるお店ってひくでしょ?実際。。。
「もっと上があるかもしれなし、よく分からないけど、そこを見つめているんです。」
という姿勢が見えないとなかなか共感できないじゃないですか。
「今、できるベストです。」ということが伝わればいいと思う。
そして、それを積み重ねる姿勢を見せればいい、そう思う。
もちろん、「服」について経験的に言えることはたくさんある。
幼少の頃より服に囲まれて育ち、この33年間、一般的な人よりは多く、様々なブランドの服を着てきた。大学生やアパレル・メーカーに在籍したサラリーマン時代はナクールで取り扱ってる以外のブランドにも給料とボーナスの多くを蕩尽した。
つまり、ワインのラベルじゃなくて、テイスティングってことね。
実は現在でも新しいブランドを取り扱う際、そのブランドのショップに試着にいったり、自腹で購入したりしてから、そのメーカーにアクションを起こすようにしている。
でもだからといって自信満々か。というとそうでもない。
いつも内心ドキドキしている。不安なのだ。
やっぱり最後には、お客さんに買って貰って、その人が「他観」を得て自分が喜び、それをまたオリハシに伝えてくれる。
「こないだの服、よかったです。」
(こういう場合、だいたいは第3者から誉め言葉を貰っている。)
という一言を聞いて初めてオリハシは安堵し満足する。
どこぞの百貨店の有名ブランドではなく、ナクールのブランドで、オリハシがセレクトしたブランドで、「他人の主観」にさらされ認められたとき、そのお客さんは自分のセレクトに初めて自信を持つ。。。
そして、そういうお客さんが一人、また一人と増えることによって、
その積み重ねが自分の自信に繋がっていく。
「オリハシさん、どうしてそんなに自信があるんですか?」
その問いに今、答えよう。
あなたから自信を貰っているんだよ。
結局「他観」をもとめてるんだよ。わたくしは。
さぁ、長々書いてしまったが、
今宵のオーストラリア戦楽しみですな。
今日はモルツのプレミアムを2本買って帰ります。ささやかな贅沢です。え?ブランド主義?・・・
そういえば、大のサッカー狂、ディズニーのFくんはどうしてるだろうか?
今頃、仕事を切り上げ、どこぞのフットニックで盛り上がってるところだろうか?
そう、ダンヒルのスーツを身にまといながら。。。
え?なんでダンヒルなのか?
侍ブルーのジャージじゃないのか?って?
ええ、日本代表のオフィシャルのスーツはダンヒルだそうで。。。
う~ん、
そんなブランドの選び方もあるのか。。。

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千葉県成田市 40代、形成外科医、O様