年末年始に読んだ本の一つ。
村上春樹が人生で巡り会ったもっとも影響を受け、もっともたいせつにしていた小説。
グレート・ギャッツビー
著:スコット・フィッツジェラルド
訳:村上春樹
村上春樹があとがきで書いている。翻訳というのは「賞味期限」がある。「不朽の名作」はあっても「不朽の名訳」というものはない。と。
そうなのだ、この小説は不思議と古典を感じさせない。純愛、いや偏愛にも近いギャツビーの一途な思いとストーリーのせつなさ、悲哀は、どこか今の現代にも通じる。。。豪華で派手なパーティーは「なんちゃら族」を思い浮かべてしまうのは自分だけだろうか?まさに今、このとき絶妙のタイミングでの新訳。だと個人的には思う。
と、まぁ、内容はオリハシがどうこう書き立ててもね、あまり参考にならないでしょうから一言、「おもしろいっ!」
この小説の一番印象に残ったフレーズ。
冒頭の部分。
—「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」—
うん、美しい。