昨日のIgasaki君、
彼はどこか個性的なオーラを持っている。
彼を接客するといつも考えさせられるのだ。
「みんな同じような格好して安心してるんですよ。」
今回もそんな名言を残して帰っていった。
何回か書いてることだけど、
「個性的に生きたいなんて思っているが、同時に他人と同じでいたいとも思っている。」そういう矛盾した欲望を抱えてるよね。
う~ん、思わず自分の仕入を考えてみる。
ケインズの美人投票理論っていうのがある。
株価を美人投票のアナロジーで語った部分だ。
ざっくり言うと、上位に投票した人には賞金がもらえるというシステムで
投票を行うと、素人は自分が美人だと思った女性に投票する。
この人は賞金が貰えない。プロは、自分が美人だと思った女性には投票しない。皆が美人だと思うだろう人に投票する。
さらに、上手のプロは皆が美人だと思うだろう人に投票する人が誰に投票するかを考えて投票する。
さらに・・・。
その結果選ばれた女性は、自分が思う美人ではなく、
他者が誰を美人だと思っているのかという他者の標準であり、さらには、他者の標準が誰を選ぶかという行動性向の標準であり、さらには、
他者の行動性向の標準をもう一人の他者がどう考えるかの標準であり・・・。
そうやって出来上がるのがえびちゃん風なのだ。(笑)
デファクト・スタンダードってやつ。
これは商品のバイイング(買い付け)にも当てはまる理論だ。
自分の仕入はどういうバランスだろうか?
というのを計るにはIgasaki君はいつも一役買ってくれているように思える。そーいう意味においてもとても有り難いお客様なのだ。
オリハシ自身はあくまで「これを売ろう(これが美人だ!)」と思って仕入れているが、しかし、「おっ、いかにも売れそうだね。(バイヤーがみんな美人っていいそうな)」ってモノも仕入れてくるわけだ。だって商売だから。
もう一つ付け加えると「これはあの人のために(他者の行動性向)」ってモノも仕入れてくる。長くやってると「あの人のため」だけどその「あの人」の周辺に同系統のお客様がまとまってくるのだ。その辺がおもしろい。
Igasaki君の場合、「いかにも」ってものは手を出さない。
ナクールの個性は実はこういったお客さん、一人一人の個性に支えられているのかもしれない。
と、今、まさに作成中にまたもや彼女さんと来店。
某百貨店に勤める彼女さん、モデル並み。
MANIAC WOAKSの同色カモフラジャガードのパンツを丈つめなしでお買い上げ。
ここまでくると、ただただお二人に脱帽です。
いやぁ、参りました。一票投じます。