Styling log

あ～やだやだ。
恐るべき記事が読売（夕刊）に。。。
有名ミュージシャンのジーンズと称して紳士服店に裾上げを頼み、「丈が短くなりすぎた！」と言いがかりをつけてお金をだまし取る詐欺が都内を中心に約３０件の被害が出ているという。
むむむっ。
オークションで６万で競り落とした。として７万円支払わされた男性店主（７２歳）もいるという。
店主は「オレも腕が落ちたか。。。」とがっかりしていたところ同業者から同じような被害を聞き、騙されたことに気がついた。という。
「４０年間商売をしてきたが、こんなことは初めてだ。」と。
うん、それは同業者として腹が立ちますよ。
だいたい正直言えば、持ち込みで丈つめってのはね。なんだよ。面倒だなって思うわけですよ。
それを快く引き受けた店主の裏をかく。という何という姑息な行為なんだろうか。
しかも、高齢店主の個人経営店を狙ってるとこもむかつくな。
嫌な世の中だね。
ウチも気をつけないと。。。ま、だいたい顧客でない人が持ってきて、態度が悪いと断っちゃうんですけどね。「忙しいのに、今、お前の『持ち込み丈つめ』の相手なんかしてらんないよ。」と正直思ってますから。
おっと、オリハシ君、態度が悪いですね。（笑）
Natsukoさん、気を付けましょうね。
でも、リニューアルしてからは持ち込みのお直しがめっきり減ったように思いますね。
「パッと見た印象がジーパンやさんに見えない」っていうのはこんなところに影響が出るんですね。おもしろいものです。
実際、リーバイスの取引だって激減だしね。。。
こんなイヤな話のあとはやっぱり「いい話」聞きたいですよね？
裾上げ思い出話いきますよ、じゃぁ。
裾上げと言えば。。。
もう１０年前になりますが、
父の手術中から手術後は、オリハシの休日、つまり土日は全部ナクールを手伝っていました。朝から晩まで。
その時、LEVIS517のコーデュロイのクロをオリハシが中年のおじさんに売ったことがあります。
当時２６歳のオリハシはとにかく次々と売ることに必死で。。。とにかく自分がいる土日にたくさん売上作りたいっと。
で、違うお客様を接客中に、そのおじさんは軽く言うんです。
「丈つめ、１０分くらい？ちょっと出てくるからやっといてよ。」
と。
「はい、わかりました。」とオリハシ。
父を休んでいる奥の部屋から呼んで、その517を裾上げして貰いました。
—そのときはオリハシはまだ「裾上げやっていいぞ許可」が降りていなかったのであります。—-
終わったあと、父が言いました。
「ところでお前、これ、お代貰ったのか？」と。
オリハシは少し青ざめ、父に返答出来ませんでした。
１０分後、そのおじさんが「もう出来てる？」と言いながらやって来たときはホントに心からの笑顔が出ました。
「はい、出来てますよっ！」と。
その１０分が３０分にも感じられました。
「よかったな。」
父はにやけた表情で、そう言い、手術の傷跡付近を押さえながらまた奥の部屋へ戻っていきました。