明日はお休みです。ご注意ください。
さて、
「からだは星からできている 佐治 晴夫 (著)」 を読了する。
著者のことを知ったのは随分前。7~8年まえだったか、確か朝日新聞だったと思うが。。。コラムが週一回掲載されていたのをずっとスクラップしてとってあったのだ。
「論理的思考能力にも直感が必要」というような内容のコラムが絶品だった。まさに、「この人、おもしろい。」という直感がはたらいたわけです。
それから、ずっと著作を読みたいなぁ。。。と思って現在。(笑)
やはり刺激的な内容。おもしろいです。ついでにわかりやすく書かれてます。著者の宇宙論ですが、哲学にも通じる深い内容。「ゆらぎ研究」の第一人者ということで、オリハシとしては最近「ゆらぎ」に興味がありましてですね、こりゃ買わなきゃ。って具合で購入。
例えばこんな具合。
一様性からの「ゆらぎ」による「ずれ」がものごとを新しいステージへと誘う例。
結婚パーティーの丸い円卓を囲んでいる数人の人たち。まさに料理を楽しもうとしてる場面、ナイフ、フォークは規定の位置に置かれているので、着席している人にとって、どれが自分用のものであるかは一目瞭然。
しかし、自分から見てコップは左右対称に置かれていて、どちらが自分用に置かれたものであるか判断に困って手を出せないでいる状態。
う、ありますね。そーいうとき。
そこで、ある人が思いきって、自分の左にあるコップに手を出したとすれば、その瞬間に、他の人も、自分のコップは、向かって左側にあるものだということがわかり、すべてのコップの所属がはっきりします。
つまり食事を始められるわけです。
ここで、「はじめの状況」とは、すべてが一様で、対称的で、何も起こらない状態です。そして、ある誰かが、左のコップに手を出すという行動で、全体のバランスを崩します。
これが「ゆらぎ」ということらしいのです。
なるほど、ですな。
数学の言葉で言えば、宇宙の創生とは「対称性の崩壊」。つまり「ゆらぎ」によって対称性が崩れて、非対称性になることなのです。
この「一様性からの『ゆらぎ』による『ずれ』が物事を新しいステージへと誘う。」というのはいつもアタマの中に入れて、意識しておきたいことですね。いろいろな面で。
他にも「相反する性質の均衡」の話や、「ゲーデルの不完全性定理」、「無限の概念」「無限を感じる」などなど、おもしろい話、満載でした。
繰り返し読みたくなります。
良書だとおもいますよ。