明日、木曜日ですが営業してますよ。よろしく~
オリハシは展示会のため昼間外出予定です。
夕方には戻ります。
さて、今日は前々から書こうと思っていた柿ピーの話。
柿ピー。
当然、好物である。
ビールに柿ピー、黒霧島のロックに柿ピー。
どちらもやめられない。
ちなみに柿ピーの場合はプレミアムモルツより、やはりキンキンに冷えたスーパードライがよく合うような気がするのはオリハシだけだろうか?
オリハシの場合、王道と言えば王道なのだろうが。。。
柿の種3つに対してピーナッツ1つ。
という割合が好みだ。
4つつまんで、一気に口内に投じる場合もあれば、
「柿、柿、柿、ピー」と小分けに食べていくこともある。
しかしながら、わたくしの奥さんは違う。
なんと、事もあろうに「ピー、ピー、ピー、柿、」という順番に食べていくのである。
周知の通り、あの6個入りパック、あるいは10個入りパックの「柿の種」君。その柿とピーの比率はおおよそ、3対1くらいの割合になっている。
つまり、オリハシが柿、柿、柿、とやってる間に、彼女はピー、ピー、ピー、とやっているわけであるからして、オリハシは4回目のピーになかなかたどり着けないのだ。
(柿の種と言えば、やはり一つの皿で、お互いにつまんでいくのが趣のある食べ方といえよう。)
このとき、お互い本を読んでる場合がほとんどなので、視線は本からはずさず、手触りで柿、ピーを判断するのだが、ひどい場合には一袋の間、にピーに3回くらいしかたどり着けない場合が、ある。
そのことを告げると、彼女は妙にニヤニヤしながら、
「えっ?ピーナッツがあまり好きじゃないのかな?って思って。。。」という言葉が返ってきたが、問いつめるとやはり、どちらかと言えばピーナッツが好きなようだ。
「バランスなんだよ。」とオリハシは応える。
「3対1くらいがちょうどいい感じなんだ。」と。
彼女にしてみたら、思う存分、ピー、ピー、ピーと出来るのであまり問題はないようだったが。
せめて、亀田製菓さんに柿ピーの割合を半々にしてもらったら、我らの場合、何の問題もないんですが。。。
実は、これと同じような話がこのエッセイに書かれている。
「ちょっと、これ読んでみて!、おもしろいよ。」
と奥さんに手渡される。
「村上ラヂオ /村上 春樹 (著), 大橋 歩 (イラスト)」
ほのぼの、ほっこり読める。
ショートエッセイ集。
なんと「柿の種」を巡る話があるではないか。
ただ、そのように優れた食品である柿ピーにも、問題がまったくないわけじゃない。そのひとつは「他者が介入してくると、柿の種とピーナッツの減り方のバランスが狂ってしまう。」ことである。たとえばうちの奥さんはピーナッツが好きなので、一緒に食べると、柿ピーの中のピーナッツばかり一方的にぼりぼり食べて、その結果柿の種だけが余ってしまうことになる。僕がそのことで文句を言うと、「だって、あなたは豆類ってあまり好きじゃないじゃない。柿の種が多い方がいいんでしょう?」と言い返される。・・・(44頁より)
おおっ、やはりね。
で、このあとの村上春樹の考察が、いい。
・・・柿ピーを食べるときには、僕は自分の内なる欲望を出来る限り抑え、柿の種とピーナッツをなるべく公平に扱うように勤めている。自分の中に半ば強制的に「柿ピー配分システム」を確立し、その特別な制度(レジーム)の中に、偏屈でささやかな個人的喜びを見いだしているのである。世の中には甘いものと辛いものがあって、両者は互いに協力しあって生きているのだという世界観を、あらためて確認する。(44.45頁より)
オリハシと奥さんは大きく頷くのであった。
ちなみにオリハシの弟、Hideaki君の柿ピーの食べ方。
彼は小分けされた1パックの封を切ると、そのパックを持ったまま大きな口をあけたかと思うと、おもむろにそのままパックの中の柿ピー達を「ザザザザッ、」と放り込むのである。そしてスーパードライで流し込む。
「一気食い」
オリハシの奥さんはそれを唖然とした表情で見守っていた。
兄弟でも柿ピーの食べ方もいろいろだ。
特に我が家ではこうだ。ということでは決してないのである。
それは村上春樹が看破したように、偏屈でささやかな個人的喜びなのである。