本っていうか、雑誌なんですけど。
久しぶりにAERAを購入。
表紙の人は勝間さんですが。。。
いや、別に勝間さんの「生き方戦略」が読みたかったわけじゃなくて。。。もちろん読み応えあります。
また、もっと読み応えがあるのが、「生物と無生物のあいだ」の福岡さんと勝間さんの対談「効率と非効率のあいだ」もあったりして。。。おもしろいんですけど。
あっ、そうそう、内田樹氏のコラム「大市民講座」もアパレル業界的にかなり参考になる話なんですが。。。
購入に至った一番の理由は写真、表紙の右上。
よく見て。
村上春樹「ノルウェイの森」再読ってあるでしょ?
おっ、どーした?って思うわけですよ。
(ま、来年映画化されるっていってたから。。。そーいうこと?と)
で、ちょっと覗いてみるとこんな見出しがある。
「春の熊って言われたい」
アラサー女子が読む「100%恋愛小説」
と。
オリハシはおもわずたじろぐ。
ほんとですかっ!と。
その見出しを見た瞬間に思わず中原ブックランドのレジへ走ってしまった。
「春の熊!!」
この言葉に反応できる男がどれだけいるだろうか?
ちょっと個人的な話に深入りして照れるけど読んで頂きたい。
ま、だいぶ前の話だしいいっか。ってことで。(いいですよね?一応確認。)
実はウチの奥さんと出会って間もない頃、
村上春樹の小説の中で何が一番好きか?という問いにオリハシは「ダンス・ダンス・ダンス」。彼女は「羊をめぐる冒険」と答えた。
しかし、彼女は付け加えるようにこう言ったのだ。
「ノルウェイの森は、あまりに悲しくなって落ち込んでしまうので、再読を封印しているんだよ。」と。
「でも、ものすごく好きなフレーズがある。」と。
それは「もっと素敵なことを言って」という緑の無茶なふりに対して
ワタナベ君が「春の熊みたいに好きだよ」と答えるところだと言うのだ。
「それ何よ、春の熊って?」というミドリにワタナベ君は続ける。
「春の野原を君が一人で歩いてるとね、向こうからビロードみたいな毛並みの目のくりっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そして君にこう言うんだよ。『今日は、お嬢さん、僕と一緒に転がりっこしませんか』って言うんだ。そして君と子熊で抱き合ってクローバーの茂った丘の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろ?」
と。
「えっ?そんなとこあったっけ?全然思い出せません。」というのがオリハシの率直な感想。
しかも、かなりベタな、そしてあり得ないフレーズだったし。(笑)
こんなこと言う人に出会ったのは初めてだったわけですよ、実際。
だからこの「春の熊って言われたい」って見出しがかなりインパクトがあったわけです。
このAERAの記事では、現実は打算や損得勘定と無縁ではいられない疲れ切ったアラサー女子たちがファンタジーのようにノルウェイを読む。だからこそそこから失われた何かを取り戻すことができるのかもしれない。と結んでいる。
なっ、なるほど。
今の時代、けっこういるのかもね、「春の熊」好き。
1987年に発表された「ノルウェイの森」
時の洗礼に耐えてますね。