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2009年6月29日(月) 記号的なるもの

昨日は入荷したばかりのTASS×ADMIRALのスニーカーをKatsuyama君に衝動買いして頂きました。(今度、写真、よろしくです。)
彼も「1Q84」を読み出した。ってことなので、またちょっとそれにまつわる話を。
以前にも少し紹介した読売新聞掲載の「村上春樹氏インタビュー」は3日間に渡って<上><中><下>と掲載され、とても興味深い内容でした。
ビジュアルな表現が優勢になった現在において、言葉の力で新たな表現を開拓するのは、以前に増して困難なのではないか?
という質問に村上春樹氏は次のように応えています。
「一作ごとに自分なりの新たな言語システムを開発してきて、今回の1Q84では三人称で書いたことも、大きい小説で新しい表現方法を試したかったからで、結果として世界が広がったと感じ、それは嬉しかった。」と。
で、興味深かったのはその後でした。

言語とは、誰が読んでも論理的でコミュニケート可能な「客観的言語」と、言語で説明のつかない「私的言語」とによって成立していると、ウィトゲンシュタインが定義している。私的言語の領域に両足をつけ、そこからメッセージを取り出し、物語にしていくのが小説家だと考えてきた。でもある時、私的言語を客観的言語とうまく交流させることで、小説の言葉はより強い力を持ち、物語は立体的になると気がついた。プロ野球のセ・パ交流戦のように(笑)。(2009.6.18 読売新聞)

おっ、これはまさに自分が目指すべきところではないのか?
言語を記号と言い換えて、記号からさらにファッション(あるいは服飾)と言い換えてみる。と同時に小説家からセレクトショップに言い換えて読んでみる。
とても腑に落ちるんですね、不思議と。
オリハシにとって、これから40代が見えてくるし、その先の50代も見据えつつ考えないといけないですからね。
少なくとも今の段階では、自分一人で(正確な意味では一人ではないのだけれど)、どこの領域までたどり着けるか?というのが課題です。
オリハシ自身が商売していくことで、自分という人間の存在位置をたしかめているようなことがあります。
一人でも多くの人たちの同意と共感を喚起出来れば、客観的な価値を持つお店になるわけです。言うまでもないことですけどね。
かなり長丁場です。
「一に足腰、二に文体。」って村上春樹さんもどこかに書いてました。
「一に足腰」っていうのは、今、本当に理解出来ます。
やはり体力が大事なんだ。って痛切に思いますよ。
「じゃぁ、文体っていうのは言い換えると何だろうね?」
と、ウチのA妻に聞いてみました。
「商売に関するすべてだよ。」
とA妻は見事に言ってのけました。(笑)
さすが。話せるねぇ。
まずは足腰。
そして、セレクトの精度と見せ方、その鮮度を保ち、お店を清潔に。そしてフレンドリーなサービス。
基本を大切にやっていきます。
この時期、体力アップの記号的なるものといえば、うなぎでなないのか?
と。
「ひつまぶし」なるものをおうちで食しました。
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美味しそうですね。
おひつなんてモノは我が家にないでの、ティファールのやや大きめなフライパンをおひつに見立てて。。。
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炊きたてご飯にうなぎとタレを大胆に投じ、うなぎを崩さないようにそうっとかき混ぜます。
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2膳目はネギと海苔とわさびを加えて。
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3膳目は特製つゆを暖めてから、「うな茶」で。
うむ、美味なり。

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