嫌な雨ですね。
精神的にこたえます。
明後日、木曜日は休もうとしてるんですが。
ところで、朝日新聞の大江健三郎「定義集」。
これ楽しみにしています。
今日の話は先月、亡くなったフランスの哲学者レヴィ=ストローズの話から。
レヴィ=ストローズによる用語でブリコラージュという言葉があります。
意味は器用仕事、一貫した計画によらず、あり合わせの素材、道具を適当に組み合わせて、問題を解決していく仕方ということです。
オリハシが26歳の時にナクールをやった最初の半年は、父が残した在庫とその発注でした。
とにかく今あるもの。
それから数ヶ月、自分が見た事もない商品が入荷してくるということ。
それらをいかに売っていくか?
ということを、このブリコラージュという言葉で思い出します。
今あるものを最大限利用して自分の好きなスタイルに近づける。
ということを意識的に、あるいは無意識的にやってきたと思っています。
仕入れ先だって、急な展開で取引を辞めたりぜず、出来る限り自分のイメージと現状のお客さんのイメージに近づけて組み立てていったと思います。(もちろん、11年経てば、変わった!と人からは言われます。)
最初のころは勇気も自信もないので新規のメーカーに足を運べませんでした。
というか、自分のいいと思うブランドを新規で獲得して展開するよりも、「今、どうやって売っていこう。」ということで手一杯だったんですね。
だから「ちょっといいな」と思ったら、まず自分の手持ちでやってみよう。
というのはオリハシの根底にはあります。
それが、今でいうとこんなところに現れます。
とあるブランドのカタログ写真。
「おっ、これって、ありか。」と。
なかなかかっこいいよな。とピンときます。
ウール系のセットアップにダウンベスト。
ギリギリのかっこよさがあるな。って感じちゃう。
オリハシにとってかっこいいはいつも際(キワ)、エッジにあります。
で、これをもう少し入りやすく、着こなしやすい感じにできないだろうか?
とオリハシは店内を見回して考えます。
で、素材感とカラーのレイヤーを揃えてあげると入りやすいよね。
と独り言をツィートするんですね。あ、これ言葉被ってますか?
左:シャツ:L7 REAL HIP. カットソーJKT:GROSBEC. グレンチェックフードベスト:UNIVERSITY OF OXFORD COLLECTION.
右:チェックシャツ:by TASS STANDARD. ゴートレザースタンドBZ:by TASS STANDARD. キルティングリバーシブルベスト:UNIVERSITY OF OXFORD COLLECTION.
っていう具合です。
自分でいうのもなんですがなかなかいけますね。
特にTASSのレザーと合わせちゃったのは力業。(笑)
エルセブンのレザーでは出来ないわけです。
これは今度、Katabuchi君にモデル出演してもらいます。
というわけで、ダウンベストはインナーとしても展開から一番上のアウターまで幅広く活躍しますよ。と。
そして、皆さんの手持ちのアイテムを復活させる可能性を秘めています。
これがオリハシなりのブリコラージュです。