さくさくと読めてしまう村上春樹のエッセイです。ちょっとコミカルで面白いです。
あと少しで「1Q84」のbook3も出る事だし、少しだけ村上春樹に馴染ませておこうとおもいまして。。。
このエッセイ、1986年だから、もうかれこれ4半世紀前の話ですけどね。
工場を巡るお話です。
いくつかの工場を回るのですが、その中でコム・デ・ギャルソンの工場の話が出てきます。
やはりちょっと考えさせられますね。
いや、工場どーのってことじゃなく。
コム・デ・ギャルソンに初めて袖を通したときの村上春樹の感想っていうか。。。書きっぷりがいかにも村上春樹してるわけですよ。
こんな感じ。
袖に手を通すまではコム・デの服というのはかなり格好をつけて無理に着るんだろうという風に考えていたのだが、実際に着用してみると、意外に無理のない服なんだなあと、—略—、ある種の一貫した思想のようなものが感じられる服であると僕は思う。
そして、それを<柔らかなラディカリズム>と表現しているんです。
わかるな。。。いや、わかる気がする。というか、分かりたい。
例えば、ものすごくロックでエッジの効いたデザインでも、着心地とか肌触りがいい。
僕はね、そういったものをお店全体のストーリーとして表現したいですね。
1986年当時の<柔らかなラディカリズム>と24年後の現在のそれとはやはり違うわけで。。。
でも、どこか通底するものが在るはず。
その時代にあったお店のあるいは服のロール(=役割)があるはずだから。
そこをオリハシがどう見据え、切り取っていくか。
ただ売れりゃいい、ってもんじゃないんですよ。
1986年か。もちろん、すでにナクールはありましたよ。
オリハシは1999年4月からやってますので、明日で丸11年です。