ちょっと創作意欲わいてきました、オリハシです。
昨日は木曜日だけど、営業したんです。
やっぱり「バレンタイン+服飾」というプレゼントなお客様が来てくれたのね。
自転車、目の前に留めて。。。奥様、小さな女の子を連れてご来店。
「あの、主人に・・・バレンタインだから・・・」ということ。プレゼントを求めて。
ありがたいです。そして素直に嬉しいんです。そういう時にこそ選ばれるお店が地元にある。っていうがナクールらしさの一つだと思ってるんですよ。
春物のマリンジャケットのカラーで迷いに迷う奥様。
アカか?アオか?
それが問題だ。
奥様は思いきった赤をプレゼントしたいご様子。
普通の男性は赤を選ぶのか?
下はブルーデニムが多いと、やっぱりトップスのブルーは変だろうか?
合わせにくくないか?
黒いインナーとは相性いいだろうか?
次々と疑問が奥様の脳内にわき起こり、その質問に一つ一つ答えるオリハシ。
もちろん、グレー、ネイビーといった無難なカラーもあることをそれとなくお伝えする。
それでも、春らしい発色のカラーが奥様を魅了してやまない。
赤と青のマリンジャケットを比べつつ、オリハシに視線をむける奥様。
「あの・・・ちょっとお願いがあるんですけど。。。」
「は、はい。。。なんでしょう?」
「赤いほう、着てもらってもいいでしょうか?」
来ました!仮想モデル依頼!これはオリハシの大得意パターンですよ。
「もちろん!いいですよ!」
さっそうと羽織ってるブルゾンを脱ぎ、赤いマリンジャケットに袖を通す。
どうでしょう?
・・・・(微妙な空気)・・・・姿見に映る自分を見て、唖然、そして失笑。
(オレ、赤が全く似合ってないぞ!!!しかもマリン調な爽やかテイストがまったく似合ってない。)
微妙な空気の中、オリハシは赤いジャケットを脱ぎ、ハンガーにかける。
奥様は、出口のない深い深い井戸の底に入ってしまったかのような表情を浮かべる。
そして、この救いのない状況に助けを求めるべく、まだ幼いお嬢様に問いかける。
「ねぇ、お父さん、赤と青のどっちが似合うと思う?」
奥様の腕に抱かれる娘さんは、その赤と青のジャケットと見比べることなく、なぜか両手にそれを持って立ってるオリハシの顔を凝視する。
加えて、ちょっと微笑む。えーーー?!ちょっと、ちょっと^^たまらず視線をそらすも、彼女の目がオリハシに釘付けになってる様子。
(ちょっと、ちょっと、ボクの顔には何も書いてないですよ。そんなに変ですか?そんなに強烈ですか?ボクは・・・)
思わず苦しい笑顔のオリハシ。
「でも、やっぱり、最初の印象で。。。赤がいいのではないでしょうか?」
これは決してハードセルではない。(あ、強引な接客って意味ね)
最後に「ポン」って背中を後押ししてあげる感覚だよね。大丈夫!勇気出して!っていうやつ。
意を決する奥様。
「思いきって赤にします!」
ありがとうございます!もちろん、「交換大丈夫ですからね。」と添えるオリハシ。
お会計の際、「いいお店ですね、前から気になっていたんです。」という馴染みのフレーズを添えて頂いた。感謝感激っす!
いつもいつもドアをオープンしている、つまり開けっ放しにしているっていうのはこういうことなんだよなって再確認する。
独自性と開放性。この二つを共存させたい。
閉鎖的にしたくないよね。
東京ディズニーリゾートでは「オープンドア・ポリシー」っていう決まりがあって、すべての店舗のドアはずっと開けておかなければならないことになってるらしいんですよ。
で、その理由が一つには安全性の確保っていうこともあるんですが、「常にゲストを迎え入れる姿勢」の表れでもあるんですね。
オリハシはディズニーランドってもう15年以上行ってないし、あまり熱心なファンじゃないんだけど。
だけど、このオープンドア・ポリシーには共鳴します。ゲストを迎え入れる姿勢をオープンドアで表現する。
だからこそ、昨日のお客様のようなかた、つまり、歓待にたいして、気にしててくれているかたが、いざというときに足を運んでくれるんだなぁ。。。と思うよね。
あぁ、あの赤いマリンジャケットを着る旦那さんはどういう人なんだろうか?ほっこりするようなバレンタインデーになったかな?
昨夜は、自由が丘の山屋さんで買ったグルナッシュのワインを妻と飲みながら、思いをめぐらせました。
商売っていいよね。