Styling log

帽子について

12月も中旬を過ぎました。

忘年会も佳境でしょうか。

たまに聞かれること。「オリハシさん、帽子っていつもどこでもかぶりっぱなしなんですか?」と。

いや、そんなことないよ。映画館ではとるし。

飲食店はねーそこのお店がカジュアルな雰囲気だったらとらないですね。だいたいカジュアルなとこしか行かないし^^

自分とそこのお店との距離感とか考えるかな。あとはその空間に自分の帽子をかぶったスタイルが馴染んでるかとか考える。

そのお店の中で見苦しいのはヤじゃないですか。しっかり絵になってるかどうか考えるわけ。取った方がいいかもってその想像力と雰囲気でわかる。

随分前に1度だけ、「あのーすみません、帽子をちょっと・・・」と。この字型のカウンターの割烹やさんだったんだけど、ボクと妻は一見さんだったし、なんと近くにいた野球帽被ったおっちゃんも「とってください」って言われてたから(笑)みんなそうなんですよ、という・・・
でも、あの野球帽のおっちゃんは常連ぽかったのにかわいそうなことしたなぁ。「ちょっとびっくりした顔」してたし^^ ボクのためにごめんってその時は思ったね。

ちなみに随分前の記事だけど、内田樹氏のブログに伊丹十三の帽子にまつわるエピソードが書いてあってね。ちょっと面白かったので今でもよく覚えてるんです。いつかこんな風に言ってやろう!と。ちょっと引用しておきます。

うろ覚えだけれど、伊丹十三のエッセイにこんな話があった。
あるとき、伊丹十三のところに雑誌の取材が来た。
インタビューのあと、カメラマンが写真を撮った。
そのとき伊丹十三は帽子をかぶっていた。
「すみませんが、その帽子を脱いでいただけますか」とカメラマンが言った。
伊丹十三はこう答えた。
「私は自分の判断で自分がよいと思って、いまこの帽子をかぶっている。伊丹十三はこういうときに、こういう帽子をかぶったりすることのある人間である。あなたは、それを止めろと言う。よろしい、では、私は伊丹十三であることを部分的に断念しよう。その代わり、あなたは私たち一家の面倒を一生見ると約束してほしい。私は伊丹十三であることで飯を食っている。それを止めろという以上、あなたには私たち一家を生涯扶養する義務が発生すると覚悟していただきたい。」
こんなにまわりくどい言い方ではなく、もっと「さくっ」と鮮やかな言葉だったのだけれど。
興味がある人は初期のエッセイを探してみてください。『ヨーロッパ退屈日記』とか『女たちよ!』とか、あの頃のものです。
私は伊丹十三に一票を投じる。

ボクも一票投じます。自分もオリハシであることで飯を食ってるんだけど、こんなかっこいい偏屈を言える大人になりたくてもなかなかなれない。

こんな雰囲気ならニットキャップも馴染んでるね。

小川君が勤務するお店でーす

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天王洲のT.Y.HARBORです。10月のコラボモデル出場の小川君が働いてます。

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