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期待を棄てたところから本当の待つがはじまる

GWの木曜日、営業中のオリハシです。

休暇中だからこそナクールで会える人がいる。それってすごく幸せなことだよなって感じる今日この頃。

今日も夕方に久しぶりなナクーリストに会えるんですよ。楽しみだなーーー

人間にとって明日誰に会うか?が一番の楽しみではないか!(by 寺山修司)っていうのは本当に商売のおもしろさに通底することだよなって。

会うことができるのがあらかじめ分かってる場合もあるし、突然の出会いだってたくさんあるわけです。

そういう意味では待つことは楽しい。

 待たずに待つこと。待つ自分を鎮め、待つこと自体を抑えること。待っていると意識することなくじっと待つということ。これは、ある断念と引き換えにかろうじて手に入れる<待つ>である。とりあえず今はあきらめる、もう期待しない、じりじり心待ちにすることはしない、心の隅っこでまだ待っているらしいこともすっかり忘れる。

そんな悠長なこと言ってて食っていけるなんて良かったね。

そんなふうに思う人も多いかもしれません。

たしかに武蔵小杉で商売をしてるっていうのはそう言う意味では恵まれてます。人の流動性がありますし、日々、新しい住人が増えていますから。GW期間中だって、「引っ越してきてまだ日が浅いんですけど、このお店、1度入ってみたかったんです!」というメンズがなんと多いことか!

売れる売れないっていうことでなく、その新しい縁に恵まれているんですよね。

だけどね、そうは言ってもですよ。

一方では確実に時間をかけて努力してきましたよ。どんなディスプレーが通る人にキャッチーにひびくのだろうか?って。

無言の叫びをディスプレー自信が上げてますから。いつもいつも、毎日、毎日。

その18年に及ぶ積み重ねが、待つっていう行為をポジティブに捉えられるようにしたんだと思いますよ。

10年前のブログでも引用しながら書いたことですが、僕の中ではまったく変わってません。

細心の注意を払って無感覚であること。

期待を棄てたところでこそ本当の待つが始まる。

 何かの到来を待つといういとなみは、結局、待つ者が待つことを放棄したところからしかはじまらない。待つことを放棄することがそれでも待つことにつながるのは、そこに未知の事態へのなんらかの開けがあるからである。
 開いているということを、迎え入れる用意があると言いかえてもよい。何が到来するのかわからないままに、いや何かが到来しているということじたいに気づくこともなく、それでも何かの到来を迎え入れる用意があること、このことを西洋人にならって、<ホスピタリティ>(歓待)と名づけることもあるいは可能であるかもしれない。不意の客を向かい入れること、それは客という他者を<わたし(たち)>のうちに併合することではない。それは、他者を自己へと同化することではなく、逆に他者の前に自己を差し出すことであり、その意味で、他者との抜き差しならぬ関係にみずからを、傷つくこともいとわずに挿入してゆくということである。<わたし>独りが関係の意味を決めるのではない、そういう他者との関係の中にみずからを据えること、つまりみずからをあえて傷つきやすい存在とすることである。
 とどのつまり、「歓待」とは、客を迎え入れる者をたえずその同一性から逸脱させるものなのである。他者を迎え入れるというのは、同時に、自分の理解を超えたものによって迎え入れられるということでもあるのだ。そしてそれはじぶん自身がじぶんにとって他者のごとく疎遠なものに転化するということでもある。「歓待」はそのような自己の崩れのなかにしか訪れえない。じぶんの枠にこだわりつづけ、それがいつか崩れるのではないかと不安に思っている人が、逆のそうした枠そのものを壊すことでやがて当の不安から解き放たれる、というのはよくあることである。

引用は【「待つ」ということ 著:鷲田清一】

というわけで待ってます^^
P1450382このセットアップ・ジャケット&パンツは第3弾のセットアップものとして紹介したかったんですが、すでにジレとジャケットがありません。もし、これ欲しい!ってかたはオリハシに言ってくださいね!
P-Cloth 2B Travel Jacket BLACK(¥22000+tax)【NO ID.】
P-Cloth Travel Vest BLACK(¥13000+tax)【NO ID.】
P-Cloth Travel Ankle Trousers BLACK(¥16000+tax)【NO ID.】
High Tension Circular Rib V Neck TEE OFFWHITE(¥3900+tax)【nakool】
Leather-weaving technique-shose BLACK(¥22000+tax)【Tete Homme】

※ブログで紹介した商品アイテムはすべてリンク先ページから購入可能です。売り切れの場合はご了承ください。アイテムごとのカテゴリーから探したい人はこちらからどうぞ→アイテム・ジャンル

「何日、何時頃、伺いますのでコーディネートしてください!」という人は連絡ください。その時間は可能な限りオリハシが相談にのります!
コメント、問い合わせはメンズセレクトショップ【ナクール】Facebookからも受け付けています。
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VOICE of nakoolistお客様の声

中学生のころから通学時にナクールの前を通っていて、かっこいいなぁ~って思っていて印象に残っていました。大学生になって周りがお洒落に気を遣うようになって「そういえば地元にかっこいい服屋さんあったな」と思い出してから来るようになりました。
川崎市中原区、20代、大学生、N様