オリハシが10代のころ。大嵐の日に帰宅した先代は「佐川急便の兄ちゃんにパーカー売った!」と息を弾ませていたことを思い出すわけだ。(たぶん、嵐の中、自転車で帰ってきたんだと思う)
「いらっしゃいませ」 を1回も言わない日がたまーに、ある。
いくら台風で雨だから、まぁ、しょうがないよねって言ってもやっぱり商売人は落ち込むのである。「平日に来てよ、台風さん。休日で転んだ売上を取り返すのは昨今、至難の業なんだからさ」
そんな日に電話が鳴る。
出てみると「あのーちょっとお聞きしたいんですけど、アルバイトって募集してないですか?」とくる。
「ごめんね~」と苦しい笑顔で(相手には見えないけど)丁重にお断りする。
電話を切ったあと、(その日は台風で心がすさんでるので)「ええ、商売下手で雇う余裕がないんですよ、まずは君が買ってくれ」と自虐的な上、その電話にも当たってしまう顛末である。はぁ。
でも、ここで負のスパイラル断ち切るかのごとく、思い直すのがわたくし。
「最近、アルバイトしたいですっていう声が昔より多いよなぁー」と。
イマドキの若い男子だから、洋服屋さんでアルバイトしたいっていうのはよっぽど好きなんだよな。つまり時給はあんまり期待出来ないけど、まぁまぁ、自分の好みのファッションやさんで働いたら、ちょっとお安く購入できたりするのかしらん?とかそっちを少し期待してたりするのではあるまいか?と。
そんな、よっぽどファッション好き派から「アルバイトしたい店」として選ばれてるっていうのは悪くはないよね、と。やっぱ知名度も上がってるんだな、と。
武蔵小杉あたりでバイト探そうかナー、セレクトショップ的な店ってあったかな?ってやっぱり検索するんだろうな、と。
うん、いいぞ、いいぞ!と自然にテンションが上がってきて、思わずブログの下書きを書き出す。
この文章をつづる、という行為で自分の鋭気を養うのである。気分が滅入ってくるときこそ文章に書き出すのだ。
不思議と前を向いてる自分に出くわすのよね。
と書いてる途中に1回、言いました。
「いらっしゃいませ」
ニコっ!